外務省依存「石破外交」の根無し草
世界の難局で「存在感ゼロ」
2025年7月号
あまたいる「族議員」に「外交族」がいないのは、政官業の利権構造が生まれにくく、選挙での票にも直結しない分野だからだ。その分、歴代総理大臣は外務省の振り付け通りに首脳会談をこなすだけで、外交こそ得意分野だと錯覚しがちだった。石破茂も例外ではない。問題は、他国、とりわけ米国との摩擦回避を優先する外務省の手法では、現在の国際秩序の危機に日本に向けられた世界の期待を、失望に変える恐れがあることだ。
カナダ西部のカナナスキスで6月16、17日と議論が行われた主要7カ国首脳会議(G7サミット)に初参加した石破は、通常国会会期末や東京都議会選挙を横目に、外交日程に忙殺された。内閣支持率の低さから都議選での応援要請がほとんどなかった石破にとって、日本を離れて外交に没入できるのは幸せだったかもしれない。
しかし、サミットの場での石破のパフォーマンスは、日本の対米追従ぶりを際立たせるばかりで、国際秩序の立て直しに西側諸国では政情が比較的安定している日本の役割を期待する参加国にとって満足のいくものではなかった。
日本への信頼を毀損・・・
カナダ西部のカナナスキスで6月16、17日と議論が行われた主要7カ国首脳会議(G7サミット)に初参加した石破は、通常国会会期末や東京都議会選挙を横目に、外交日程に忙殺された。内閣支持率の低さから都議選での応援要請がほとんどなかった石破にとって、日本を離れて外交に没入できるのは幸せだったかもしれない。
しかし、サミットの場での石破のパフォーマンスは、日本の対米追従ぶりを際立たせるばかりで、国際秩序の立て直しに西側諸国では政情が比較的安定している日本の役割を期待する参加国にとって満足のいくものではなかった。
日本への信頼を毀損・・・