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社会・文化

大阪カジノに忍び込む「中国の影」

「マカオの大物」が運営に関与か

2025年11月号

 大阪・関西万博の跡地となる大阪市此花区の夢洲は、これからカジノの島に変貌していくことになる。
 日本政府が法整備をして統合型リゾート(IR)の設置にゴーサインを出したのは2018年のこと。21年には大阪IR(現MGM大阪)が夢洲で日本初のカジノ事業者として選定を受けた。カジノのほか、国際会議場や展示場、複数のホテル、エンターテインメント施設などが一体となった大規模なリゾート施設が計画されている。
 肝となるカジノの運営はアメリカ・ラスベガスを拠点にするMGMリゾーツ・インターナショナルがオリックスとともに担う。
 これまでカジノなどに絡んで利権を狙い、様々な工作を行ってきた中国企業などではなく、アメリカ企業がカジノを運営するというのは日本初のIRにビジネスチャンスを狙っている日本企業にとっても安心材料となったのは間違いない。
 ところが最近、カジノ事業について不穏な動きが起きているという。建設組合関係者は「カジノ運営を担うのはMGMだが、実質は中国に牛耳られることになるとして、大成建設などがカジノ事業から手を引いた」と声を潜める。
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