年始解散「自民単独過半数」の幻影
勝機を見送った高市の皮算用
2026年1月号
「解散した方がいいかな」。2025年度補正予算の成立へのめどが立った12月中旬、高市早苗首相は自民党幹部に尋ねた。「やれば勝てると思いますが……」。首相が持つ伝家の宝刀を巡るあけすけな質問に幹部はこう言葉を濁した。補正予算案の審議中は連日、答弁の準備に追われていた高市だったが、そのくびきから放たれ、ようやく先を見据えた戦略を練り始めた。
高市が尋ねる根拠としたのが12月初旬に手元に届いた自民党が極秘に行った情勢調査だ。結果は40議席以上増で自民党の単独過半数があり得るというものだった。連立パートナーの日本維新の会と合わせると、全ての常任委員会で半数を確保し、委員長を独占する「安定多数」の244議席どころか、全ての常任委員会で過半数を確保し、委員長を独占する「絶対安定多数」である261議席も可能だ。
この結果を見た選対幹部は「すぐに解散した方が良い。支持率は停滞気味だ。衆院選に勝ってこそ本当の政権ができる」とつぶやいた。確かに報道各社の世論調査で内閣支持率は相変わらず60~70%台と高水準だが、いずれも頭打ちだ。12月13、14日に行っ・・・
高市が尋ねる根拠としたのが12月初旬に手元に届いた自民党が極秘に行った情勢調査だ。結果は40議席以上増で自民党の単独過半数があり得るというものだった。連立パートナーの日本維新の会と合わせると、全ての常任委員会で半数を確保し、委員長を独占する「安定多数」の244議席どころか、全ての常任委員会で過半数を確保し、委員長を独占する「絶対安定多数」である261議席も可能だ。
この結果を見た選対幹部は「すぐに解散した方が良い。支持率は停滞気味だ。衆院選に勝ってこそ本当の政権ができる」とつぶやいた。確かに報道各社の世論調査で内閣支持率は相変わらず60~70%台と高水準だが、いずれも頭打ちだ。12月13、14日に行っ・・・









