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連載

新大学評判記 第75話

東京福祉大学 乱脈運営の果ての「身売り」

2026年3月号

 かつて「全国で2番目に留学生が多い大学」として知られた東京福祉大学が経営悪化によって、さいたま市に本拠を置く開智学園に救済合併されることが決まった。創設者の中島恒雄氏が強制わいせつ容疑で逮捕され、実刑判決を受けるなど教育機関とは思えない乱脈ぶりが経営悪化の根本にある。一方、加速する少子化が東京福祉大の苦境を深めた。就職実績やブランド力の弱い私立大学が手をこまねいていれば東京福祉大と同じ末路を辿りかねない。
 教育者が必ずしも清廉潔白でも人格者でもないことは言うまでもない。ただ、東京福祉大の創設者である中島元学長・理事長ほど悪質な例はほとんどないだろう。職員への強制わいせつで懲役2年の刑を受け、服役。文部科学省は出所後の中島氏を大学運営に復帰させないよう学校法人を強く指導した。

悪名高き「大失踪事件」

 にもかかわらず、中島氏は創設者としての強い影響力で大学運営の表舞台に復帰、不当な学費受領、人事壟断などさらに多くの問題を引き起こした。その結果、2019年度以降、私大経営の命綱とも言える私学助成金は・・・

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