金融の世紀
第41回【邦銀が支えた企業買収】
黒木 亮
2026年5月号
1988年10月20日、歴史的なLBO(レバレッジド・バイアウト/買収先企業の信用力を担保に資金調達し買収する手法)案件が持ち上がった。売上げで全米第19位、従業員数14万人のタバコ・食品会社、RJRナビスコ(本社・ジョージア州コブ郡)のCEO、ロス・ジョンソンが、株価低迷を打開するため、LBOをやるとぶち上げたのだ。投資銀行シェアソン・リーマン・ハットン(後のリーマン・ブラザーズ)と組み、約56㌦だった自社の株式を1株当たり75㌦で購入するという。
ジョンソンは、カナダ中南部の農業地帯の中核都市ウィニペグの生まれで、父親は金物類のセールスマンという下層中産階級の出身だった。中堅クラスのカナダ企業を渡り歩いた後、米国の食品会社、スタンダード・ブランズのカナダ子会社の社長にヘッドハントされたのを機に出世街道を驀進し、87年、55歳にしてRJRナビスコのCEOに上り詰めた。
総額で約170億㌦という史上最大のLBOのニュースは、ウォール街を駆け巡り、投資銀行勢やKKRが、より高値のビッド(提案)を出して、ジョンソン・グループを打ち破るべく一斉に動き始めた。
・・・
ジョンソンは、カナダ中南部の農業地帯の中核都市ウィニペグの生まれで、父親は金物類のセールスマンという下層中産階級の出身だった。中堅クラスのカナダ企業を渡り歩いた後、米国の食品会社、スタンダード・ブランズのカナダ子会社の社長にヘッドハントされたのを機に出世街道を驀進し、87年、55歳にしてRJRナビスコのCEOに上り詰めた。
総額で約170億㌦という史上最大のLBOのニュースは、ウォール街を駆け巡り、投資銀行勢やKKRが、より高値のビッド(提案)を出して、ジョンソン・グループを打ち破るべく一斉に動き始めた。
・・・









