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名古屋では「公然の秘密」? 中日新聞に「記事パクリ疑惑」

 震災報道のかたわら、名古屋マスコミ界を揺るがす"事件"が持ち上がっている。ブロック紙最大手、中日新聞による「記事パクリ疑惑」(関係者)だ。

 発端となったのは、二月十九日付朝刊における同紙のスクープ記事。二〇〇五年から〇九年までトヨタ自動車社長をつとめた渡辺捷昭氏が会長に就任することなく「放逐」される異例の人事報道であり、全国紙や大手通信社も揃って追随した。ところが、当日朝刊で地元経済紙の中部経済新聞も全く同じ内容の記事を掲載していたのである。しかも「文章の筋立てや表現までがほぼ相似形」(トヨタ幹部)。見出しも主見出しとソデ見出しを「てれこ」にしただけとあって、たちまち揣摩臆測が飛び交った。実は中部経済は、二年前にリストラ策の一環として自社印刷から撤退、ライバルの中日に印刷を委託する苦渋の決断を迫られた。このため朝刊の締め切り時間も前日の午後九時台へと大幅に早まり、他紙と四時間超もの時差が生じることに。中日側にとっては「その気になればいつでも中部経済の記事を拝借できる」(事情通)環境下にあるわけだ。

 関係者によると、両紙記事の近似性が噂にのぼりはじめたのは一年ほど前から。昨年はトヨタ車体の社長人事や名古屋鉄道の幹部人事、さらには地元製造業の新工場ネタなどで不自然な「同着」が続出。「渡辺報道」直前の二月十一日付朝刊でも、豊田合成トップ人事を両紙が揃ってスクープ、疑惑が深まっていた。そこに今回の事件----。直後に中部経済の経済部長が中日側に直談判したとも伝わるが、真相は無論、藪の中だ。
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